野球観戦記


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4月2日 北海道日本ハムファイターズ vs 西武ライオンズ   札幌ドーム

              18時03分開始 21時9分終了  観衆35,000人(28,000くらいかと)

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L0000001001
Fs12001001X5
 勝利投手:金村2試合1勝1敗0S
 敗戦投手:松坂2試合0勝2敗0S
  セーブ :
HR:

 遂に、遂にこの日がやってきた。

 北海道初の地元球団としての記念すべき第一試合が。見よ、期待に溢れる道民で一杯の札幌ドームを…



 …あ、あれ? 一塁側が…大阪ドームでもグリーンスタジアム神戸(って今言わないな(笑))でも大入りだったのに。いや、でも一塁側だけでもこれだけ入ればまずは成功か。昨年のタイガース戦がこれくらいだから、それを考えれば十分か。いや、でもちょっと悔しいな。開幕戦くらい、もうちょっと入って欲しかったな。まぁ、とりあえずこれは今後の課題だね。

 さて、気を取り直して話を戻せば、入場前から早朝から並んでいた一部の方々を除けば、よくもまぁこんなに並んだな、と思えるくらいの行列が出来ていた。当日券売場も常に行列が出来ていて、雪が降る寒い中(4月だってのに)でも道民の熱が確実に伝わってくる状況だった。マスコットのB・Bも列の近くを歩いては子供たちにサインをしたりしてサービスをしていた。TV局もこぞってカメラを向け、中にはタレントまで来て盛り上げに一役買っていた。入場では最初の15分は選手がハイタッチ出迎え、ファンクラブのコーナーではピンバッチ行列が後を絶たない。グッズ売場も大盛況、弁当も結構売れている(んだかただ少ないんだか判らないが)ようだった。

 そんな光景を一つ一つ見るたびに、「北海道にプロ野球がやってきた」という事を実感させてくれる。「来てくれて本当にありがとう」と言いたくなる。北海道民何十年来の念願だった地元球団が誕生した、その瞬間を目の前にして。



 試合前のセレモニーでは、プロ野球初の振り付きの応援歌「Go!Go!!Fighters」が紹介され、恒例となったレーザーショウが行われた。続いてファイターズ選手の紹介ではベンチ入り選手が次々に呼ばれ、バックネット下の入り口からB・Bとハイタッチをして出てきた。更には少年合唱団(なのかな?)の国歌斉唱、そして日本ではおそらくファイターズしか行っていないファンサービス、「キッズスターター」へと流れていった。

 このキッズスターター、つまりは試合前に選手と一緒にポジションに着いて始球式を迎えるもので、憧れの選手と一緒にグラウンドに立てると言う子供のみならず大人でもやってみたいと思えるもの凄い企画なのだ。まぁ、メジャーでは稀にある光景ではあるらしいが、日本ではおそらくファイターズのみ。他にも場内アナウンスを子供にやらせたりするサービスなんかもあるらしいので、是非とも今後とも行ってもらいたいと思う。あとは、選手達が一緒にいる子供達にもっと気を遣ってあげられると良いんだけど。もちろん、サインをしていたガッツや、リストバンドを片方付けてあげた新庄のような選手もいるが、子供との距離が離れていて子供が何がなんだかわからずボーっとしてしまっている光景もあったので、出来るだけ近くにいて声をかけてあげて欲しいと思う。せっかくの夢の舞台なのに、選手と一言も話せず、側にも寄れなかったなんて寂しい思いはさせたくは無いからね。それだけはお願いします、選手達。

 今回の始球式はお言葉にも書いたけど、「ファイターズがやってきた」という作文の最優秀賞受賞の佐藤光波(みなみ)ちゃん。キッズスターターが揃ったところで本人によるこの作文の朗読が流れ、その朗読の中マウンドへ。

「みんな、ファイターズがくるのをまってたよ。ようこそ、わたしたちのすむほっかいどうへ。きてくれてどうもありがとう。うれしいな。」

 私たちの声を代弁してくれたこの作文は秀逸だった。この作文を聞いて、確実に球場の何人かは涙を流した事だろう。かくいう私は涙をこらえたが、泣いたという話はちらほら聞いている。皆、同じ気持ちであり、それを小さな子供が同じ気持ちで代弁してくれた事が心の琴線に触れたのだろう。そして、その投球がまた見事。お兄ちゃんと練習していたというだけあって、左腕から美しいフォームで繰り出された速球(トップの写真参照)は転がりながら確実にキャッチャーへ。将来が楽しみな逸材だ。

 さて、"本拠地"札幌ドーム公式戦初戦は金村暁から始まった。開幕戦で勝てなかっただけに、何ヶ月も前からここに拘ってきた金村としては何としてもここは取りたいところだ。初球はもちろんストライク。141km/hの渾身のストレート。そのまま柴田に粘られたものの見逃し三振に切って取り、順調な滑り出し。続く大島の辺りはセカンドへの平凡なゴロ。しかし木元が弾き、早速本拠地札幌での初エラー。いきなりパーフェクトの夢を砕いてくれた木元には感謝しないとね(怒笑)。それでも金村は動じない。3番フェルナンデスを簡単に5−4−3のゲッツーに仕留め、何事も無かったかのようにベンチへ戻っていく。

 対するライオンズはエース・松坂、相手にとって不足無し。投げる前には豊田のように精神集中をしている。先頭の坪井が初球から振っていくと、打球は高いバウンドでライト線へ。これが二塁打となりいきなり先制のチャンス。ここで登場は今年の打線の売りである2番・SHINJO。ならばどんな攻撃を展開するかと思えば、初球はバントの構え。まぁ、予想も出来たけどこれは構えだけだったようで。結局、強烈な右打ちのファールを魅せてくれたものの三邪飛に倒れランナーを進める事は出来ず。まぁ、クリーンアップの仕事をしてくれれば良いのだからこれで良いんだけどね。続く3番・ガッツは四球で勝負は4番・セギノールへ。しかし、その初球が暴投となり松坂、苦しい場面。そこをすかさずセギノールがセンターへ犠飛を放ち、ファイターズ先制。続く木元は泳いで遊飛でエラーの借りは返せず。しかしそれでも松坂から1安打で1点先制。連打が無くてもキッチリと仕事をしての1点。派手さは無いが良い点の取り方だ。

 決して調子が悪い訳ではないであろうに立ち上がり苦しむ松坂に対し金村は、2回三者凡退、3回は木元がこの試合2つ目のエラーをし、更に初ヒット献上もまたも併殺で締め、エースの名に恥じない投球を繰り広げていく。

 2回裏。この回先頭の6番・上田が左前へ詰まりながらも弾き返し走者一塁、7番・好調の小田が左前にこれは泳ぎながら続いて無死一、二塁。ここで昨年の札幌ではバントを失敗して足を引っ張った8番・高橋信二。そしてここでもサインは送りバント、しかも初球はファールで失敗と既知夢のような感覚に襲われる。しかしここは信二が頑張り、無事送りバントを決める。これが大きかった。一死二、三塁となって9番金子が歩いて満塁。坪井は二ゴロだが併殺崩れて1点追加。続く新庄は遊ゴロだったが一塁後藤の足が離れて更に1点追加でこの回2点の計3点。押せ押せでガッツだったが、ここは松坂が踏ん張り見逃し三振。松坂の気迫が勝った。

 3回裏から、ライオンズは捕手が野田から細川に代わる。最初は野田が見切られたのかと思ったが、どうやらその前の攻撃時に左足首を捻挫したらしい。併殺時の一塁走者で、セカンド木元のタッチをかわそうとして倒れこんだ時にやったようだ。球場では「怪我かもしれない」程度だったが、いずれにしてもこの怪我による交代がその後の細川の運命を変えようとは。翌日、翌々日の観戦記は無いのだが、彼はここでサイクルヒットを達成する。もし、ここで野田が怪我していなければ、ここまで細川が活躍する事は無かったかもしれない。そう考えると運命というものはつくづく恐ろしい。

 4回表。ライオンズの反撃。一死から3番・フェルナンデスが内野安打で出塁、4番・和田倒れるも今日5番に抜擢の貝塚四球、6番・中島死球で二死満塁と今日初めてのピンチ。しかし金村、落ち着いて7番・後藤を二ゴロに切って取りピンチを切り抜ける。この後も5回、6回と難なく切り抜け、ライオンズに得点を許さない。

 そうそう、6回裏の守備でちょっと面白い事が。二死後、貝塚の打球がセンターちょっと右へライナー性の打球となって飛んでいった。ここで新庄は打球へ一直線…と思いきや、一旦ちょっと前進してからまたバックをしてジャンピングキャッチ。そのまま流れるように捕ったボールをセンターのスタンドへ放り投げた。見た瞬間は意外と伸びたのかなぁ、とも思ったけど、どう考えても新庄がそんな目測を誤るはずが無い。動きを思い返してみれば何の事は無い、"わざと"一旦前進したのだ。おそらく、新庄の中ではジャンピングキャッチからスタンドへボールを放るところまでイメージされていたのだろう。その流れを実現させる為"だけ"に危険な動きをする。こんな事は新庄以外有り得ない。いやいや、楽しませてくれるよ、この旦那(笑)。しかも、TVのニュースでは捕球シーンしか映されず、各局も"ファインプレー"として扱っていた。現場で見て無ければ知る事の出来ない、ファインプレーの裏側を見せてもらったのは幸運と言うべきなのだろうか。

 5回裏。二死から4番・セギノールがライト線へ痛烈な当たりで二塁打を放つ。コースとしては三塁打コースだったのだが、セギノールの足があまりにも遅く二塁がやっと。おそらく石本辺りだったら楽々三塁打だった事だろう。なんて事を考えていたら、続く木元がようやく失策の借りを返す二塁打で1点を追加。この試合で初めてきれいな形で松坂から点を取る。しかし松坂、この後は焦ることなく上田を投ゴロに打ち取り、ピンチを脱する。この辺りは松坂に意地とエースの貫禄が見え隠れする。       

 5回が終われば当然YMCA。グラウンド整備と共に、球場係員とファイターズガールが一体となって踊りを披露。ちゃんと本拠地らしく東京ドームから引き継いでいるのが嬉しい。昨年も見てはいたけど、移転した今年もちゃんとやってくれているのでちょっと安心ってところかな。他にもいろいろ引き継いでいるし、これが一昨年くらいまでだと無かった訳だから、こんなところでも本拠地という感覚が味わえて良いね。

 7回表。この回先頭の6番・中島が左前へクリーンヒット。続く7番・後藤が粘った末に四球で歩き無死一、二塁。8番・途中交代の細川が左中間を破る二塁打で1点を返す。思えば細川の快進撃はここから始まった。ここで金村は力尽き、左腕の清水へ交代。9番・高木浩を期待通り二ゴロに抑え、二死三塁で三番手横山へ交代。しかし横山は制球が定まらず、代打の平尾に1−3から四球を与えピンチを広げる。「おいおい、頼むよ〜」と思ったが、続く代打・小関が初球を簡単に打って二ゴロに倒れ、ピンチを脱する。

 8回裏。この回先頭の5番・木元が右前安打、続く上田の時にエンドラン失敗(?)を細川の送球が逸れて盗塁になり無死二塁。上田の遊ゴロを木元が判断よく三塁を奪い一死三塁。7番・好調の小田がキッチリとレフトへ犠飛を放って効果的なダメ押しの1点を奪う。それでも降りない松坂、最後も高橋信二を150km/h前後の速球で押して見逃し三振。131球を投げ切って完投。この男、やはり侮れない。     

 9回表、ライオンズ最後の攻撃。投手は当然、建山…ではなく、代役の伊藤。しかしこの伊藤が良い。6番・中島を簡単に追い込み、一ゴロで一死。続く後藤はボール先行も1−2から遊ゴロで二死。細川には右中間に二塁打を打たれるも最後は曲者・高木浩之を空振りの三振に切って取りゲームセット。勝利の紙吹雪が舞い、完璧な勝ち方で本拠地初勝利を飾る。ちなみに紙吹雪も東京ドームからの引継ぎ。やはり最後はこれが無くっちゃね。

 お立ち台はもちろん金村。第一声は「なまら最高で〜す!」。完投勝利こそ出来なかったが、ここを目標にずぅ〜っと前から気合を入れてきただけあって、大役を果たせての安堵の表情が見える。本当によくやった。改めて、ようこそ我が北海道へ。そしてこれからも末永くよろしくお願いします。記念すべきスコアは、拡大(800*600)出来るので、壁紙にでもどうぞ。

 あと、本文では触れなかったがガッツが最後の打席であわやドーム初HRという大三塁打を放った。これが上手い事カメラに収まったので、ご紹介しておきたい。大きさは大きめの携帯画像用(160*180)で。2枚目のみ拡大版(800*600)もご用意しました。毎回ガッツばっかりで申し訳ないけど(笑)、私の趣味なので。私の携帯はこれをアニメーションにして待ち受けにしているので、もし宜しければと思ったので。



 しかし、改めてみても凄いスイングをしている。ここまで振り切れる日本人って、他にいるのだろうかと思うくらい。やはりガッツは日本一の打者といって過言じゃないね。

 いや、でもとにかく良い試合だった。今年のファイターズは(も?)大味な試合が多かったので、こういう試合は引き締まって良い。相手が松坂でしかも意地の完投をしてくれただけに、試合が更に引き締まった感がある。こんな試合をいつも続けてくれれば、ファンはまた見に来てくれるし、今回たまたま足を運んでくれた方々もまた足を運んでくれるだろうね。

 しかし本当に良い試合だった。ありがとう!





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