落語拝聴記


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1月7日 立川談志ひとり会 その十四 道新ホール

            18時30分開始 20時58分終了  観衆750人くらい

 演目 立川談志 羽団扇
      -中入り-
    立川談一 十徳
    立川談志 らくだ

 1年半振りに落語へ出向く。まぁ、昨年は一昨年の入りを見てなかなかチケット買わないでいたら、あっという間に売り切れていけなかっただけなんだけど。今年も買ったのは3週間くらい前だったのだが、行ってみたら最後列。ま、ど真ん中だったからある意味特等席なんで良かったけど。まぁ、どちらにせよ今年も人気は高い。買った場所(ローソンチケット)も原因の一つだろうけど。でも、そうなると一昨年の不入りはなんだったのだろう?

 開場すると一昨年いた談志の姿がない。でも、相変わらず買った本へのサインはしてくれるらしい。今回は先日本屋で見つけて買おうとして思い留まった「大笑点」の1,2巻を購入。ちなみに見つけて買おうとした動機も、今回買った動機もその本の回答者の中に"さだまさし"がいた事が大きいのは内緒の話(笑)。いや、もちろんチラッとみて面白かったからなんだけど。

 開演して出囃子の後に出てきたのがいきなり談志。前座をすっ飛ばして出てきたんでちょっとビックリ。まぁ、今回は前座無しなのかな、と思いながら話を聞く。本気か冗談かわからないけど、こっそり録音(笑)も、ネタをやってる時以外の写真もOKとの事。カメラ持って行けば良かったなぁ、と後悔する。出だしはスローペース。漫談、というか時事ネタや大笑点ネタを織り交ぜ、会場を暖めていく。とてもメディアには乗せられないなぁ、と思うネタ多し。大好き(?)な北朝鮮ネタも満載。今回は拉致問題が話題になっていたからかもしれないけど。

 ただ、深いなぁ、と思う話も。例えば"愛"。「愛なんてものは無い、あるのは自己愛だけだ」とか。誰をどれだけ心配しても、最終的には自分が傷付きたくないから、心配したくないから、嫌な思いをしたくないから、という自己愛に行きつくのだと言う。愛し合っているというのも、そのバランスがとれているだけだそうな。一見無茶苦茶にも見えるけど、なるほどなぁ、とも思う。後は「真実なんてものは無い、あるのは事実だけだ」とか。

 で、噺に入る。演目は羽団扇。…知らない(笑)。なんでも誰もやらないような…つまりは面白くない落語、と後で談志が言っていた。米朝辺りにやらせればまともなのが聞けるらしいけど。何故そんなのをやるか、と言えば、聞いた人が後々「談志の羽団扇を聞いた」と自慢出来るようにとの心遣いだそうな。本来は音(三味線など)が入るものらしいのだが、今回は無いので自分が口でやる、と(笑)。実際、オーバーアクションに加えて口三味線でかなり楽しそうにやっていた。やりすぎて疲れたらしく、素に戻る一幕もあったけど(笑)。

 最後のオチの場面、オチを決めた後にこっちの方が良かったかなぁ、この方が良いかなぁ、と観客に相談する(笑)。おいおい、こんな落語家初めて見たよ。ちなみにオチは七福神の夢を見て、その説明をしたら一人足りなかった。その一人は? (煙草を吸って)一服(福)飲んじまった…というものなんだけど、日本語の使い方というか、その辺りが気に入らなかったらしい。で、中入り。

 中入り後、前座が登場。中入りが入ってからやっと出てくる前座って…(笑)。この談一、師匠が下手と言うだけあって確かに下手(笑)。テンポもまだまだだし、途中で一瞬ネタを忘れて笑ってしまうし。まぁ、でも皆そういった段階を経て大きくなっていくのだから仕方ないだろうけどね。そう考えると一昨年の談号は上手かったなぁ。

 続いて談志登場。何でも昨年末の芝濱はかなり良かったそうで、今回は「らくだ」で後世語り継がれるほどの(そこまでは言って無いけど)ものを演ってみよう、となる。ちなみにらくだも私は知らない。

 内容はらくだと呼ばれるやくざ者がフグに中って死に、その兄貴分が葬式をやるからと町内から金や酒をせしめる為に近くを通りがかったくず屋を使って無茶を言う話なのだが、まぁ、前半は普通に面白い流れ。途中、自分が言ったかどうかを忘れ観客に確認する場面もあり、それすらネタにして笑いをとったあたりからが凄かった。本人曰く"居直った"らしいのだが、ここからが怒涛の攻撃(笑)。アドリブ三昧で無茶苦茶(爆)。でも、アドリブだったと知ったのは終わった後に本人が言ったからだけど(笑)。しかもどれがアドリブでどれが筋なのかも解ってる訳じゃないんだけど(爆)。

 結局、本人もやってみて年末の芝濱みたいに凄い良かったとは思えなかったらしいのだが、それでも、居直ってのアドリブ三昧は結構良かったんじゃないか、という事だった。一期一会、こんな落語もアリなんじゃないか、と。ま、確かに面白かったし、サゲも爆笑させてもらったから良いんだけどね。

 終わって会場を出てみると談志の姿が。見送りに出てきたと言う事なんだろうか? もちろん迷わず握手して帰る。毒舌吐いても、この人懐っこさがあるから許される部分ってあるんだろうなぁ、と思う。なんにせよ、大物が次々と消えて行く落語界、この人だけでも最後まで見ておこうと思う。


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