足利市にはユニークな絵馬が奉納されていると聞き、ふらりと行ってみた。
まずは足利競馬場跡地の近くで以前から気になっていた
大手神社から。
ここは
手の神様である。
従って手に関係するお願い事が満載なのだ。
手の病気だけでなく「腕(技術)があがりますように」といった
願い手の拡大解釈ももちろんアリアリ。
願い事の為にはかなり無茶な解釈も厭わないのですよ。
絵馬は近所で売られていた。
絵面は下のツーパターン。
左の絵馬の方がデザインとしては秀逸な気がするのはワタシだけでしょうか?
指のシワとかウインナーみたいだし手の平全体も
新種の花みたい。
裏返すと結構切実な願い事が多い。
何でも平将門の身体がバラバラに吹っ飛んだ際に将門の手がここに飛んできたのだ、とか。
社殿は小さく、ひっそりとしているが中には様々な奉納物が。
手型を貼り付けた絵馬。枝が5本に枝分かれしているのは指を表しているのだろう。
小さな社殿の中に渦巻く濃いお願い絵巻。
参詣図も数枚あった。男性がチョンマゲなので時期的には古いものなのだろう。
手に限定された願い事が渦巻く濃い神社だった。
お次は
水使神社。
大手神社とは1キロも離れていないご近所の神社である。
600年程前、淵に落ちた子供共々溺死したイソという女性を祀った神社である。
出流原弁財天の申し子、
イソ女大権現というホーリーネームをお持ちである。
ヤンママの神様だけに子供関係の願い事でみっしり。
絵馬と布が渾然一体となって不気味なグルーヴ感を醸し出している。
上左はイソ女大権現絵馬。右の欄間の上に掛かっているのは子守図の絵馬。
子供が元気に育ちますように、的な願い事なのだろう。
拝殿の左右には布がびっしりと。
どこか東北の霊場に来ているかのような気分になる。
婦人病快癒祈願の絵馬。
ウチマタなのが切ないっすね。
拝殿脇にある
乳の神様。
銀杏の幹から垂れ下がった瘤を乳に見立てているのだ。
本殿右側にはプレハブ小屋がぽつんと置いてある。
しかし名前は
宝物堂。プレハブだけど中にはきっとお宝がわんさかと…
ね。お宝でしょ。
所狭しと林立する
珍宝サマ。
ちっ、珍子が珍子を!
赤い腰巻をした(理由は言わずともわかりますね)女性像がやけに艶かしかったぞ。
で、最後に
門田稲荷。
ここは
縁切りにご利益のある神社として有名だ。
とある神社の片隅にある門田稲荷。赤い鳥居をくぐっていくと…
お稲荷さんだけに陶器の狐がいっぱい並んでました。
各家庭で買い換えて不要になった狐が奉納されているのだろう。
下の段にはオールドスタイルの狐が。
もう、奥のほうはガッチャガチャに捨ててありました。
日本三大縁切稲荷と豪語するだけにまあ、
物凄い勢いの絵馬がほとんど。
病気とか悪運とかの縁切りはかわいい方で、具体的な個人名を挙げて縁切りを願っている。
あまりにも凄い内容なので見ているこっちが具合が悪くなってしまった。
中には奉納して人目にさらすのもはばかられる内容なのだろうか、黒く塗り潰してしまってある絵馬まで。
かつては野介の縁切地蔵のような背中合わせの男女が描かれた絵馬もあったようだが、今は見当たらない。
きわめてノーマルなキツネと鳥居の絵柄だ。
神社には古いお札を捨てる巨大なゴミ箱のようなものがあった。
人形なども捨てられていてまたしても
切なさ倍増…
お願い…それは大抵幸せな人がもっと幸せになろうとする行為ではなく、不幸な人がそのどん底から這い上がろうと必死になってするものである、という事を実感した。
みなさんお幸せに。