・・・◇・・◆◇◆ 岩下温泉『岩下温泉旅館(旧館)』 ◆◇◆・・◇・・・
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0 歴史の霊泉はまるで屋内プールのよう 0
鰻の美味しいヌルツル湯の正徳寺温泉『初花』からも、歩いて行けそうなほど近い岩下温泉は細いブドウ畑の道の先にありました。案内パンフによれば1700余年を誇る甲州最古の湯を守る一軒宿であります。日帰り利用は画像の旧館ですが、宿泊用の新館も隣接しているようです。
小さな川に掛かる橋を渡ると、金文字の温泉名が懐かしい木枠の玄関ガラス戸が静かに迎えてくれます。足元には宿の猫なのか、近所のなのか、背の毛並みをスッと足首辺りに触れさせつつ、灰色の猫が通り過ぎて行きます。玄関入ると、木の宿の落ち着く良い匂い。小さい頃夏休みなどに泊まりに行ったおばあちゃんちのような匂いです。

玄関から奥に進むと右側下に、いきなり混浴の風呂が覗きます。唐突な造りです。脱衣所は廊下挟んで反対側に男女並んであるのです。・・・つまり、混浴の霊泉に浸かるには、廊下挟んだ脱衣所で裸になり、そのまま廊下突っ切って風呂に降りていくのです。この造りは、女性にはかなり敷居が高そうです。
男女脱衣所には男女別風呂が付いています。タイル張りの小さな浴室に浴槽が2つあって、一つは加熱槽、一つは源泉まんまの冷たい湯船です。
ずっと利用者がおられましたので、こちらの画像は撮れませんでした。

さて、話を脱衣所に戻しまして、右画像のように段がある面白い造りで脱衣棚はなかったように覚えています。リンゴか何かの果物を収穫する時に使うような丸い藤製の脱衣籠が重ねて置いてあるだけでした。懐かしい雰囲気のトイレもありましたが、洋式ではなかったと思います。


こちらが、脱衣所から出て廊下挟んだ半地下にあるような霊泉の混浴風呂です。
細い柱で支えられた上には、今は使われているのだろうかと思われる広間がありました。タイル張りのそっけない広い湯船の中央に石が詰まれた湯口があり、湯船もそこで仕切られています。画像奥には、湯権現様が祀られていて、如何にも霊験あらたかな湯という雰囲気です。

湯に浸かりながら上を見ると、降りてきた階段の向こうには廊下挟んだ脱衣所入り口も見えます。ちなみにこの階段の上り下りでは、頭ぶつけない様に注意が必要です(笑)。
石挟んだ両側に湯口があり、ホントにチョロチョロと冷たい湯が注がれていました。この湯の常連らしい若いお兄さんの言われるには、湯船に湯を貯めるのに4日あまりも掛かってしまうそうです。

下記の分析表のようにとても薄い湯で、浸かってもこの匂いがとか肌触りがとかの抜けた特長は感じられないのですけど、一度浸かるとどうにも離れがたい湯ではあります。暑い日だからでもあったのでしょうが、とにかく上がるキッカケを探すのに一苦労でした。26.6度と、冷たすぎない柔らかな湯温で、半地下のような静けさも居心地良さに拍車かけます。
湯船から仰ぎ見れば、白く塗られた木の天井や木枠窓ガラスから漏れ入る光が、何故か昔懐かしい木造校舎の小学校を思わせる雰囲気で、自分が湯船にいるのが摩訶不思議な気分にもなるのです(笑)。

左画像階段下にチラッと見える青いのが湯船です。で、その階段上にあって、湯船中にもあった柱で支えられていたのが画像の部屋です。湯上りに覗かせていただいたのですけど、この下にあの湯船があるのかと思うと、畳踏みしめてる足裏も何だか妙に落ち着かないでムズムズするのです(笑)。以前はこの部屋にも宿泊客が受け入れられていたのでしょうか?だとしたら、夜布団に包まれながら、一体どんな心持ちだったのでしょう・・・?

~基本データ~
 入湯日  2007年7月
 住所  山梨県山梨市上岩下1053
 時間  09:30~20:00
 定休日  毎週月曜日
 料金  300円(子供200円)
 電話  0553-22-2050
 サイト  http://iwashita.fruits.jp/
~アクセス~
 電車  JR中央線 山梨駅より車で約7~8分。
 車  中央道 一宮御坂ICからR20経由で約20分。
~風呂~
 風呂  男女別浴場 各1。混浴1。
 備品  混浴風呂には備品無し。(男女別は記憶無し)

~温泉データ~
 源泉名  岩下温泉
 湧出地  山梨県山梨市上岩下1055
 泉温・PH  28.3度(気温 15.2度)、PH: 8.65
 湧出量(揚湯量)  59.32㍑/分  
 泉質  アルカリ性単純温泉 (緩和性微温泉)
 知覚的試験  殆ど無色澄明、?無し。
 水素 H     フッ素 F  
 リチウム Li    塩素 Cl  3.541
 ナトリウム Na  20.68  臭素 Br  
 カリウム K  0.65  ヨウ素 I  
 アンモニウム NH  0.17  水酸 OH  
 マグネシウム Mg  2.052  硫化水素 HS  
 カルシウム Ca  14.57  イオウ S
 ストロンチウム Sr    チオ硫酸 S2O3  
 バリウム Ba    硫酸水素 HSO
 アルミニウム Al  0.020  硫酸 SO  24.28
 マンガン Mn    リン酸2水素 H2PO
 鉄(2) Fe₂  1.232  リン酸1水素 HPO  0.128
 鉄(3) Fe₃  メタ亜ヒ酸   
 銅 Cu    炭酸水素 HCO₃-  76.81
 亜鉛 Zn  炭酸 CO  
 鉛 Pb    メタケイ酸   
 カドミウム    メタホウ酸 BO₃  
 陽イオン計  計 39.38mg   陰イオン計  計 104.8mg
~非解離成分~
 メタ硅  H₂SiO₂  60.49
 メタ硼  HBO₂  6.811
 メタ亜ヒ酸 
~溶存ガス~
 遊離二酸化炭素 CO₂  5.941
 遊離硫化水素 H₂S  0
・・・・・成分総計 217.4mg/kg
 試験日:昭和31年5月(施設内掲示より)

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