■ 2006/09/04 ディズニー・アート展

本日は、先日(2日)観てきたばかりのアート展「ディズニー・アート展」東京都現代美術館で9月24日まで)について書いておこうと思います。

例によって、回りくどい私の話は、すぐに展覧会場へは辿り着かないわけで(^_^;、その日の朝のことから書こうと思います。当日の朝、私は自転車を最寄り駅まで走らせていました。と、2年前の夏、自転車走行中に転倒した地点付近(→ 本サイト内関連ページ)に差しかかりました。

T字路を右に折れ、坂道を上ろうとしたそのとき、坂道を1台の黒っぽいワゴン車が下ってきました。その車をやり過ごしてから坂を上ろうとした私は、止まってその車が通りすぎるのを待ちました。するとです。その車がいきなりクラクションを鳴らしました

自分に対して鳴らされたとは思ってもいない私は、すぐに坂を上り始めようとしました。と、くだんの車がT字路を左に曲がったところで停車し、窓を開け、「何ンか用か?!」と私に向かっていっています。

見れば、若い男がひとり乗っており、何やら体力がありそうなからだつきをしています。できるものなら、関わり合いたくないタイプです(;゚Д゚)

実際問題、私のほうから用があるハズもなく、「いや、こっちに曲がりたかっただけで、、、」と坂道の方角を指差し、あとはそのまま、坂道をグイグイと上っていきました。

で、坂道を上りながら、私はいやーな想像をしていました。あの脳損傷を引き起こした2004年8月25日の転倒は、私の単なる運転ミスと信じ込んでいましたが、もしかして、、、という考えが頭にもたげてきたのでした。

いや、気のせいかもしれません。それにしても、私の顔に「用がある」と書いてあるように相手には映ったんでしょうかねぇ? でも、ま、いいや、ウン。

何だか関係のことを書いていますね。「とっとと、目的のアート展が開かれている東京都現代美術館(本サイト内関連ページ→ )に着いちゃってください」と催促する声が聞こえますので(?)、とっとと着いちゃいますね。ほれ、着きましたよ。早ッ!(´∀`;)

当日券は、大人が【1,000円】です。見れば、小学生未満は【無料】(!)なんですね。こんなときだけ、ドラえもんに小学校入学前状態に戻して欲しいです、なんちて。

なぜか2000円札を持っていた私は、【1,000円】のチケット1枚買うのにソレを差し出し、1000円札を受け取って会場に入場です。

例によって例のごとく、同会場はエスカレーターで一旦3階まで上がり、そこの展示を観たあと、1階に戻るシステムになっています。で、です。3階会場へ一歩足を踏み入れると、午前中であるにも拘わらず、入場者で溢れかえっていました(゚ロ゚)

無理もないかもしれません。当日はまだ夏休みの延長ともいえる9月2日で土曜日。しかも、企画されたのが子供たちも大好きのディズニー(→ 本サイト内関連ページ)なのですから。

それにしても、あまりの混み具合にしばし呆然となった私です。気分を落ち着かせて周囲を観察してみれば、老若男女で埋め尽くされています。中でも、中学生ぐらいも含めた若いカップルと、それからそれから、入場無料を狙ったわけでもないのでしょうが、小学校入学前の子供を連れた家族連れが目立ちます。

何を隠そう(←何も隠すことないヨ)、私はちっちゃい子は嫌いじゃないんですね。彼ら彼女らがゴチョゴチョ歩いているのを見ているだけで頬が自然と緩んでしまうほどです。ま、私にとっては、実写の“ひなちゃん”(→ )が動いている感覚ですね。亡き姉の子供たちの面倒をみるのも嫌いではなかったですし、今は今で、親類のボクちゃんの世話をすることが増え、昨日もこのボクちゃんの相手をしたばかりです。

さてさて肝心の展示作品ですが、エスカレーターを降りた入場者は、8つに仕切られた3階のフロアを時計回りで観て回ります。その細かい展示内容はといいますと、以下のようになります(※入場時に受け取った案内ペーパーから)。

  1. 眠りから目覚めた作品たち
  2. 「すべては、一匹のネズミから始まった」ウォルト・ディズニー
  3. インスピレーションを形にする
  4. 絵でストーリーを語る
  5. 「動き」を創るアニメーターたち
  6. 背景画が描く世界の中へ
  7. 「眠れる森の美女」のすべて
  8. 映画から3次元の世界へ

「なるほど、こんな展示形式になっていたのかぁ、、、」と観終わった今になって気がついている私です(←遅すぎ)。実際問題、観ているときは、人混みの中を「ハイ、次! ハイ、次!」と移動していくため、主催者側の意図いとが完全には読み取れないところが多々、多々、多々、、、です。

なるほど、今につながるディズニーが「一匹のネズミから始まった」のは間違いありません。いわずと知れた「ミッキー・マウス」です。彼が誕生したのは1928年11月18日といいますから、日本で関東大震災があった5年後ということになります。会場内には、その記念すべき作品『蒸気船ウィリー』「YouTube>SteamBoat Willie」)(だと思う)を映し出すモニターが設置されています。

【本日のディズニー豆知識】:ミッキーの恋人はミニーマウスそして愛犬はプルートです。が、このプルートの名前の由来が1930年に発見され、一大ブームを引き起こした冥王星めいおうせい「Yahoo!ニュース>小惑星」)の英語名であったことに私はつい最近気づかされました(^_^; その太陽系の惑星扱いを70年以上受けてきた冥王星が、今年になって突然(?)惑星扱いから解かれてしまいました。子供の頃は「水錦地火木土展開名」、、、いや、「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」と憶えたものですが、今後は「・・・海」で止めなくちゃいけないんですね。なんか、欲求不満になるような。

初期のミッキーマウスを観ていて思うのは、形作る線がシンプルであることです。彼の足は、黒い針金のような線が一本引かれているだけです。それでいながら、動きには遊び心がふんだんに盛り込まれており、今観ても充分に楽しめるのはさすがです。

3階フロアで注目すべきは、(e)と(f)で紹介されている「アニメーター」「背景画」作家でしょうか。いずれも、名クリエイターたちがディズニーという創作現場に集結し、ありったけの創意と技術を発揮していたことが再確認できる展示になっています。

彼ら才能に溢れた集団を指揮するウォルト・ディズニーは、スタッフと共に“ストーリー・ボード”でアイデアを練り、彼自身の判断で、いくら絵やアイデアがよいものであっても、ストーリーに邪魔と判断すれば、ボードから、木の葉を蹴散らすように、落としていったといいます。

優秀なアニメーターのひとりは、自身が自信を持って担当したシーンをあっさりとカットされ、そのショックで仕事を辞めることまで考えたそうですが、次回作で才能を開花させてもらい、のちにその彼はディズニー長編アニメの重鎮(じゅうちん:ある方面で重きをなす人物=広辞苑“ナイン・オールドメン”のひとりとなるのでした。その彼こそは、『ピノキオ』に登場するジミニー・クロケット「YouTube>Pinocchio "Give A Little Whistle" 〔Japanese〕 日本語」)の生みの親でもあるウォード・キンボールその人です。

【本日のディズニー豆知識2】:ナイン・オールドメンが活躍した時代、スタッフがひとつのアイデアを生み出すと、【5ドル】(だっけかな?)の褒美ほうびが出たそうです。ちなみに、その額は、現在の貨幣感覚でいえば「100ドルぐらいかな?」だそうで、日本円にすれば1万円ちょっと。結構な報酬ですね(^o^)

会場には、ノート状に綴じられた鉛筆描き(?)の動画下図を、手でパラパラとめくって動きを自分の目で確かめられるコーナーが用意されています。そういえば、私も中学時代、授業中に先生の話を聞かないで(^_^)、ノートの端っこに鉛筆で動画のマネっこをして遊んでいたことを思い出しました。今でいうパラパラ・アニメですね。

短編のアニメからスタートしたディズニー作品ですが、どんな分野でもそうであるように、作品数を積み重ねるにつれ、作品は高度になっていきます。その格段のレベルアップは、当然のことながら、セル画を透かして見える背景画にも要求されます。

その原画が多数展示されているわけですが、それが実に繊細に描かれていて、心底感心させられました。それを描くために用いられる画材も、作品の性格に合わせ、透明水彩・不透明水彩などと多彩です。私が特に感心して見入ってしまったのは、樹の幹の表現です。まさに職人技というよりほかにない完璧さで描かれています。

そのひとりがアイヴァンド・アールという作家(=画家)で、彼が樹の幹を描く過程を紹介する映像は、短くて残念ではありましたが、とても興味深いものでした。その彼が担当した背景画は、ディズニーの長編アニメの代表作『眠れる森の美女』「YouTube>Sleeping Beauty - Once Upon A Dream」)で使われているのです。今度、それに注目してじっくりと視てみたいと思いました。

表現の幅を広げることを飽くなき探求したウォルトは、その後のアニメ表現を格段に飛躍させることになるマルチプレーン・カメラという装置を生み出すまでに至ります。これは、手前の主要キャラクターから一番後ろの背景までをいくつものレイヤーに分け、それぞれの面に間隔を取ることで、よりリアルな表現を目指したかつてない装置です。

たとえば、それ以前の原始的(?)な方法で、最前のキャラクターと背景の満月の空が一緒の場面で、キャラクターがこちらに歩いてくる場面のためにカメラをズームしたりしますと、キャラクターと共に最背景の満月までもが一緒に大きくなってしまいます。

しかし、現実の世界では、月はあくまでも月で、遠くに同じ大きさで輝いています。それをどうしたら平面のレイヤーだけで表せるか考えに考えたわけです。その結果生まれたのがマルチプレーン・カメラで、レイヤーごとに間隔を調節することで実現できたのでした。

これらの技術は今では当たり前のことになったようですが、ウォルトが生み出したアニメ表現の革命的技術といえましょう。

ディズニーの長編アニメの集大成となったのが『眠れる森の美女』です。ですが、私個人にはこの作品は立派すぎてしまい(?)、親近感が持てず(←ストーリーのせいもあるかも?)、むしろ『ピノキオ』や『ピーターパン』「YouTube>Ordinary Day - (Disney's Peter Pan)」『ダンボ』「YouTube>Dumbo's Leaving on a Jet Plane」)のほうが好きだったりします。そういえば、『ピノキオ』に出てきた猫のフィガロにちなんで、昔に飼った愛猫に「クガロ」(※9月生まれだったので)と名付けたことを思い出しました(^_^;

あと、帰りがけ、ミュージアム・ショップで買い求めたポスト・カードも、気がついてみれば(←と今さら気がついた振り)、ダンボばかり3枚とジミニー・クロケットがメインの1枚でした。私が保有するディズニー・アニメのLD(レーザー・ディスク)も確か『ピノキオ』と『ピーターパン』だけだったハズです。今度DVDの『ダンボ』を買おうかな?

ついでまでに、私が『ダンボ』のポスト・カードを買ったのには自分なりに理由わけがあります。鉛筆で描かれたダンボのキャラクター・スケッチ(?)があまりにも可愛かったからです。恥ずかしそうに体を縮めている姿など、ひなちゃんのようでもあり、会場でゴチョゴチョ動き回っていた幼子みたいで、見ているだけで頬が緩みます(※その絵のカードが見つからなかったことが残念)。

子供といえば、展示されている作品は、大人が観やすい高さに設置されているため、小さな子供たちには観にくかったに違いありません。といって、子供の目線に合わせたら、今度は大人が腰をかがめて観ることになり、その姿勢での鑑賞は想像するだけでも大変です。

大変といえば、展示点数も多く、また、途中にはいくつもインタビュー映像や制作過程、作品を見せるモニターやスクリーンが設置されており、そのすべてを観ようとすると、かなりの体力を必要とします。

おまけに、土曜日とあって混雑していたため、余計に疲れ、私は途中からヘトヘトになってしまいました。そんなわけで、1階フロアの展示スペースも同じボリュームで続くのかと思い、これは休憩が必要だな、と本気で考えたほどでした。しかし、1階は公開当時のポスターが展示されるなど、ラフな設定(?)で、ちょっとホッとさせられたような、、、そんな感じです(^_^;)

出口直前のミュージアム・ショップもこれまた大盛況で、商品を見て回るだけでもひと苦労。私は人混みの中で買い物をするのが苦手ときているため、何とか早く希望の商品をセレクトし、外へ出たいと思いました。が、レジには長蛇の列。そんなわけで、ホントはもっとじっくりと品定めしたいところでしたが、欲しいモノの10分の1も買えなかった気分です(´_`。)

なんやかやで、入場から会場外へ出るまでにようした時間は3時間半でした。しかし、まだ救われたほうかもしれません。なぜなら、これから入場する人たちが列を作っており、「50分待ち」の案内板がありましたから。

ということで、もしも会場へ足を運んでみたいという方がいらっしゃいましたら、平日に行かれることを強くお勧めします。なお、休刊日は毎週月曜日(※注 9月18日開館 /19日休館)となっているようです。

小さなお子様をお持ちのファミリーは、帰路に着いたあと、観てきたばかりの展覧会について楽しい会話をしているのでしょうか。家族を持たない私は、独りで思い出し、ネットを更新しているのでした(^_^;