| ■ 2003/12/05 物理学者と格闘家の共通項 |
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各界で活躍されている人を紹介する朝日新聞の「ひと」欄ですが、昨日(文:安田朋起/朝日新聞・科学部記者)はそこに一人の物理学者が紹介されていました。 その分野に関心を持ちの方にはよく知られた方なのかもしれませんが、私はあいにくそういう分野には疎いもので、初めて聞くお名前でしたf(^_^;) その方とは_中野貴志さん(41歳)という方です。名前からして素晴らしいではないですか。何たって「貴」い「志」なのですから。 それはともかく、中野さんがなぜ「ひと」欄で紹介されたのかといえば、先頃、専門の物理の分野である発見をされたからです。その発見とは、「クオーク5個でできた粒子」です、、、と聞かされても何のことは私にはよくわかりません。まずもって「クオーク(=quark)」というのが何なのかわからないため、広辞苑で引いてみました。 「ハドロン(hadron:〔ギリシャ語の「強い」に由来〕強い相互作用をする素粒子の総称。バリオンと中間子に大別。自然に崩壊し、最終的には光子・レプトン・陽子とその反粒子に転化。強粒子=広辞苑)の構成要素。1964年、ゲル=マン(Murry Gell-Mann)による命名。スピンは2分の1、電荷(electric charge:電気現象の根元となる実体。陽電気と陰電気に分けられ、電気素量を単位とする電気量によって規定される。また、物体が帯びている静電気の量をいう=広辞苑)は電気素量(電子の有する電気量の絶対値〔すべての電気量はこの整倍数〕。クローン。荷電粒子と電磁場との相互作用の強さの尺度であり、基礎定数の一=広辞苑)の3分の1の整倍数。6種類のクオークが知られている」 う〜ん、ちっともどんなものかわかりませんね。ま、仕方ありません。わからないながらわかったことにして(?)、記事によると、「(あらゆる)物質の究極の基本粒子がクオーク」なのだそうで、そのクオーク3つで陽子(水素の原子核。電子の1836倍の質量と、電気素量に相当する陽電荷を持つ。スピンは1/2。素粒子の一つで、中性子と共に原子核の構成要素=広辞苑)や中性子(素粒子の一。陽子よりわずかに大きい質量を有し、電荷をもたず、物質中の透過性が強い。陽子とともに原子核を構成する。1932年、チャドウィックがアルファ粒子をベリリウムにぶつけたとき発見。ニューロン=広辞苑)を形作る、とのことです。 つまりは、これまではクオーク3つが粒子のワンセット(?)と考えられていたものを、昨年の8月、中野さんらが、兵庫県にある世界最大級の放射線施設「SPring-8(スプリング8)」を使った国際チームの実験と解析によって、「未知の粒子を発見」したのだそうです。 それは「5個のクオークでできた粒子」だといいます。私のような素朴な素人考えでは、「粒子の突然変異のようなものなのかなぁ、、、」といった程度の感想ですが、それを計算の末に初めて確認できたとき、中野さんは興奮されたようです。何しろ、30年以上前から世界の物理学者がその検出に挑み、そのたびにことごとく否定されてきたというのですから。 しかしその興奮も、「翌日には冷めていた」と記事には書かれています。「大物(の発見)というよりキワモノ。他の人の発表なら、僕だって信じない」といった理由からでした。 私が今回の「ひと」欄に興味を持たされたのは、中野さんが発見されたという実績そのものではなく、中野さんという人物そのものです。 記事に添えられた写真に写る中野さんは、眼鏡をかけ、見るからに頭脳が明晰そうなお顔をされています。おそらく、ボンクラな私の脳みその数十倍の密度の脳が中野さんの頭蓋骨の中に収まっているんでしょうね。 その中野さんは中学生の頃から「物理の根元に興味を持っていた」そうで、迷うことなく物理学者になることを目指し、実際その通り、京都大学を卒業後、34歳で大阪大学物理研究センターの助教授に抜擢されたそうです。そこで、約50人の共同研究者のまとめ役を務め、38歳で教授になられたそうです。 そして今回の粒子の発見により、今日5日、「 今回の記事の中で、私が個人的に気に入ったのは次のくだりです。 「没頭する超ミクロの研究以外のことには頓着しない。もっぱら昼食は研究室で炊いた米と魚の缶詰」 私は自分にも多分にその傾向があるせいか、いろいろなことを器用にこなせる人よりも、何か一つのことに執着しているような人に惹かれてしまうところがあります。専門分野では秀でていながら、他の人が当たり前にできるようなことが全くできないという人が私は好きです。 話はそれてしまいますが、あれは数週間前に観たテレビのバラエティ番組の中でのことで、「踊る!さんま御殿!!」(個人的には、さんまさんのファンなもので)というトーク番組に出演されていた格闘家(?)の で、その船木の失敗談が非常におかしくて、独りで笑ってしまいました。彼はここ数十年、移動には車を使っているそうなのです。その彼が、実に十数年ぶりに(?)電車で東京の渋谷に行かなければならなくなり、ともかくも教えられた通りに自宅のある しかし、問題は帰りです。 自宅からの最寄り駅である二子玉川へ向かう電車の乗り場を見つけることができなかったというのです。「そんなバカな!」と思うかもしれませんが、それは紛れもない実話だそうで、リングの上では無敵の強さを見せる船木さんが自分の乗るべき電車に乗れずにあたふたしているところが想像され、無性におかしかったのを憶えています(^O^; でも、そういうのもいいですね。誰もが当たり前にできることができない人間に、私は無性にシンパシー(sympathy:同情。共感。共鳴=広辞苑)を覚えてしまいます。 船木さんの場合は、細かいことにはこだわらず、自分が乗るべき電車にも乗れない。いいじゃないですか。格闘家(現在はタレント?)はそんな細かいことにこだわっていてはいけません(?)。 【本日の豆珍説】:当日の放送では、俳優の黒沢年雄さんが“珍説”を披露されました。ペットは飼い主に似てくるとはよくいわれますが、黒沢がおっしゃるには逆で「飼い主がペットに似てくるのだ」といいます。で、その日のゲストの方々に順に飼っている(飼っていた)ペットを伺っていくと、なるほどと感心するほどご本人が似ていることが判明しました。で、問題はまたしても船木さんなのですが、彼の場合は「カメを飼っている」ということでした。思わずスタジオ中が爆笑。いわれてみれば、船木さんご自身もカメに似ていないこともなかったからです、、、。 何だか話が“船木ワールド”に侵食されてしまっていますね。恐るべし“船木パワー”。中野さんの話に戻しますが、中野さんの場合も恐らくはご自身の専門分野のことに頭の中が始終支配されているのだと思います。 その生活ぶりを第三者の客観的な立場から眺めると、恐らくアンバランスな部分が見えてくることになるのかもしれません。が、そうであるからこそ人間的な魅力が増すのだと思います。 【本日の豆教訓】:オールマイティな人間にだけはなるな! 抜けたところのある人間こそ愛される。 ともかくも、今回の記事は、以下の中野さんの言葉で締めくくられています。 「物理だけは徹底的に解析しないと気が済まない。発見はクオークの謎に迫るかもしれない。ミスをしていない自信はあるが、発見が本物かビビってもいる」 近い将来、中野貴志さんもノーベル賞を受賞することになるのでしょうか。その日のために、今からお名前を憶えておくことにしますか。 |