| ■ 2001/02/25 灰とセメント|アーティストサイト |
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読売新聞・日曜版には、「絵は風景」のコーナーが1面にあり、毎週日本の現役作家の作品が1枚紹介されています。 今日の1枚は「CINDER & CEMENT」(2000年/91×182センチ/ベニヤ板・和紙)と題された作品です。描いたのは吉江新二(1919年長野県生まれ。主体美術協会会員。長野県箕輪町在住)という画家です。 まずタイトルにある「CEMENT」は「セメント」ですが、「CINDER」というのは何のことかと辞書を引いたところ「灰」とありました。それなら、映画『灰とダイヤモンド』の原題は"Cinders and Diamonds"とでもいうのでしょうか(←ぜ〜んぜん違いました。原題は"Popiol i Diament"というそうな。ちなみに英題では"Ashes and Diamonds"が“正解”であるようです)(「YouTube>Popio? i diament〔Ashes and Diamonds - english subs〕」)。 ま、それは余談ですが、本作品はまさに抽象絵画と呼ぶべきもので、具体的なものは何一つ描かれてはいません。 それは、私たちの心の中に一瞬浮かんでは次の瞬間には消えてしまう取り留めのないイメージのようでもあり、画家自身の“心の風景”を一瞬のうちに描き留めたものでもあるかのようです。 また、新聞の解説記事では、画家はその作品に絵具を一切使用していない、とも書きます。つまり、タイトルそのままに、灰とセメントのみで制作されていたのです。 画家の言葉を借りれば、 色だの絵具だの、そういうものがこのごろ嫌になって灰やセメントを使っている。という理由によります。 ざらついた感触を求め、アクリル("Liquitex")にセメントを混ぜた下地を使うようになったことがそもそもの始まりであるようです。また、描く際にも油絵具の出番は次第に減っていき、やがて自分が吸った煙草の灰を使うようになったとのことです。 戦後も50何年になりますが人間は何も変わりませんでした。絵かきも60を超えると納まり返って、知らぬ間に物欲しげになっている。満ち足りて閉塞している。それじゃダメだよ、ということなんです。情報なんてものより、もっと一人一人が根っこのところでゆっくりと、じっくりと、自分のハチャメチャをやらなければならないんですよ、絵かきってのは。 つまりは、抽象も具象もないということでしょう。 要は、周りに一切影響されずに、自分の信じる絵を描けばいい、ということなのですから。これは何も絵に限った話ではないように思えてきました。 些細なことではビクともしないような、ある意味達観した人間になってみたいものです(←そのような人間には一生かかってもなれそうもないからこその憧れ)。 【本日の豆知識】:絵の世界の用語に「マチエール/matiere」というのがあります。これは元々はフランス語だそうで、そもそもは「材料、材質、物質」という意味を持ちますが、絵に関しては特別に「絵肌」という意味になります。絵肌、つまり絵の肌合いですね。実はこれはとても重要な絵の要素で、かのレンブラント(1606〜1669年。私が最も敬愛するオランダの画家)の作品があれほどまでに高い評価を受けるのも、実は、「彼の圧倒的なマチエールがあってこそ」ともいわれていることを考え合わせてみれば、その重要性は明らかでしょう。 昨日は、リクエストの再開(といいつつ、もっかのところは1週おきぐらいのペースでリクエストしようかな?と考えております)に伴って、長いこと休止状態にあった「リクエストの足跡」のページを更新をしましたが、今日もまた、あるページの更新をしてみました。こちらも負けず劣らず長期更新停止状態にあったページです。 それは何かといいますと_「アーティストサイト・リンク」です。 今も書きましたように、先日、FMのリクエスト番組「サンセット・パーク」へ久しぶりのリクエストをしたわけなのですが(→ 本サイト内関連ページ)、その際のリクエスト・アーティストであるアニー・レノックス(「YouTube>No More I love You's」)のサイトへのリンクを追加した、というわけです。 それにしても、そのページの更新は、途中、ザ・ビートルズ(「YouTube>Beatles Come Together」)の公式サイト("The Beatles")オープンに伴う手直しで“マイナー更新”(2000_11_25)は行ってはいたものの、本当の意味でのサイト追加は実に久しぶりのことです。 本来であれば、サイト全体をこまめに、なおかつ平均的に更新できればいいのでしょうが、なかなかそうもいきません。何せ、独りでシコシコやっているもので、、、。 以上、簡単な更新の告知でした。 |