■ 2001/02/10 現代の鉛白

最近のニュースといえば、政治家を含めた公の仕事をする人たちの不祥事ばかりが目につくような気がしますね。

個人的には、そういったニュースには全くといっていいほど関心がないせいか、ニュース画面はしっかり(?)観ていたはずなのに、観終わったあとには頭の中にほとんど何も残っていなかったりします。

ですから、例の「KSD事件」についてもそうです。

ちなみに、どうでもいいことですが、アレは「ケイ・エス・ディ」とはいわずに、あくまでも「ケー・エス・デー」が正しいのですね? ついでのついでで、「東京ディズニーランド」が「東京デズニーランド」ということは、まさかないですよね?

それはともかく、この前『たけしのTVタックル!』(テレビ朝日/月曜20:54〜21:48)を観ていましたら、司会者の一人の阿川佐和子さんがKSDを間違えて「SKD」といってしまいました。そうしたら、出演者一同はここぞとばかりに、「阿川さん、それじゃ、松竹歌劇団になっちゃうよ〜」と突っ込みを入れていました。

私は一応、松竹歌劇団とKSDが別物であるらしいことぐらいは認識しているつもり(KSD がSKD にも出資していたら話はさらにややこしくなっていた、かも?)ですが、では実際にどんなような団体で、どのような悪事(?)を働いたのかと問われたら、答えに窮してしまいそうではありますね。

昨日も衆議院の予算委員会をちょこっと観ていましたら、その関連で「ものつくり大学」という“専門用語”(?)も頻繁に飛び出してきました。ものつくり大学、、、? 一体どのような大学なのでしょうか? 結局のところ、その大学の設置を巡って様々な利権が生まれ、懐の潤った人が出たということでしょう(?)が、詳しいところはわかりませんし、個人的にはわかろうとも思いません。

ま、KSDの問題はこのくらいにしまして、最近テレビや新聞などのマスメディアを賑わしているもう一つの事件の話題に移ることにします。

それは、福岡交際、、、? 高裁判事の妻逮捕を巡って、やれ捜査情報が漏らされたのどうだらこうたらという事件です。

これもまた、関心を持って事件報道を見ていないと、何が何だかわからなくなりそうです。それとも、わからないのは私だけだったりして。最初にもお断りしましたように、私はこの種のニュースには全くといっていいほど関心を持てない性質たちなのです。

従って、「山下永寿・福岡地検次席検事を更迭」などという見出しだけを見た私は、その次席検事の妻が問題を起こしたのか? と勘違いしてしまったf(^_^;) ほどです。

ただ、今日の読売新聞の社会面のある記事は、そんな私でさえも興味を引かれるような内容ではありました。そこには「押収パソコン 記憶装置外されてた」という見出しがつけられていたからです。

問題の古川判事の妻というのは、家族を持ちながら、出会い系サイトを通じて知り合った(?)男性と“大人のお付き合い”をしていたようです。

その後、相手の男性が冷たくなったのかどうか詳しい事情は知りませんが(私が知っているわけはないか?)、心変わりをしてしまい、諦めきれない彼女はその男性に対して「ストーカー行為」をするようになっていたようです。今風といえば今風な事件で、脅迫メールなども送信していたようですから、彼女のPC内には歴然とした証拠が残っているはずです。その厳然な証拠ともなる記憶装置、つまりHDD(=ハード・ディスク・ドライヴ)が押収前に外されていたというわけです。

記事の終わりの方には「(HDDを)取り外すとパソコンが使えなくなるため、通常、取り外すことはない」とも書かれていました。

それはそうですね(^_^; もちろん、この部分を記者はブラック・ジョークのつもりで書いたわけではないでしょうが、それを読む読み手としては、そこにある種のジョークの臭いを嗅ぎ取ったりしてしまいますね。

それはともかく、私がその記事を読みながら思ったのは、「そうか。これからは自分のPCが物的証拠にもなるんだ、、、」という素朴な感想です。こうしたことは、ちょっと前までは想像もつかないことではなかったでしょうか。

そういえば、去年起こった「バスジャック事件」の際にも、犯人の少年がネットを盛んに利用していたということで、彼のPCが押収されました。そこからは、彼がいつどのサイトにどれくらいの頻度でアクセスしたかの詳細が明らかになったようです。

つまりは、PCを使うことで、“(PCを介した)日常”というものは、私たちが考えている以上に克明な記録として残されている、ということになります。

ここで話は飛躍しますが、数百年単位の昔に描かれた油彩作品を現代では科学的な方法で研究しています。で、その研究によって、画家がどのような行程で1枚の作品を仕上げていったのかの一端を知ることができるという話です。

具体的にはどういう方法かといいますと、そのポイントは昔の画家たちが使った「白の絵具」にあります。

今現在、油絵具の白には、幾種類(ジンク・ホワイト、チタニウム・ホワイトなど)もありますが、昔はシルバー・ホワイトという絵具のみが使われています。日本語で表記すれば鉛白えんぱくです。つまり、絵具の主成分に「鉛」が使われています。

そして、その鉛というのはX線(X-rays:電磁波の一種。ふつう波長が100〜0.1オングストロームの間。1895年レントゲンが発見、未知の線という意味でX線と命名。物質透過能力が強く、干渉・回折などの現象を生じるので、結晶構造の研究、スペクトル分析、医療などに応用。レントゲン線=広辞苑)を照射すると反射する性質を持つ(?)そうです。

そうした性質を利用することで描いた層が明らかになり、鉛白を用いた絵画であれば、おおよその制作過程を推測できるというわけです。私も専門書でそういった写真を見たことがありますが、それはもう下描きなどが鮮明にわかるほどの威力で、ただただ驚かされてしまいます。中でも、下層に別の作品が描かれている場合などは、一目瞭然です。

私がなぜこんな話を持ち出したかといえば、今現在PCを“日常的”に使っていることで、自分の行動が記録され、遠い将来、それが研究の材料に使われはしないか? ということを考えたからです。つまりは、HDDが現代の“鉛白”代わりというわけですね。

でも、書いている途中で取り越し苦労をしていることに気づきました。つまりは、「自分が研究に値するような人物でない限り、未来人に研究される可能性はない」というもっともな結論に達したからです。

そりゃそうだった、、、。ふぅ。

【本日の豆おバカ教訓?】:若い時の取り越し苦労は買ってでもしろ?