ノアザミ 2010.8.24
●ノアザミ(野薊:Cirsium japonicum)キク科アザミ属。春から初秋にかけて咲くアザミで、秋咲きのノハラアザミに似ていますが、総苞が粘ることで区別がつきます。そこで上のカットです。総苞にたくさんついている細長いものが何か分かりますか。これはザトウムシの長い脚です。ザトウムシがなぜノアザミによじ登ってきたのか分かりませんが、からみついた脚の本数を見ると一匹ではありません。森の掃除屋と呼ばれるザトウムシは肉食性で、餌は弱ったり死んだ虫など。他の昆虫があまり食べないアブラムシも食べるので、それを捕りに来たのかもしれません。ミイラとりがミイラになってしまったわけですが、脚を2本ぐらい欠損してもザトウムシは生きていけます。ザトウムシは、米国ではあしながおじさん(Daddy Longlegs)と呼ばれます。
 それにしても、なぜノアザミだけが総苞が粘るのでしょうか。粘るのは粘るのは腺体という細長い分泌組織があり粘液を出すからなのですが、ノアザミは食虫植物ではありません。アリや小さな羽虫がついていることもあります。ノアザミの筒状花は、虫が乗ると重みで曲り、すぐに花粉が押し出されてきます。虫が来た時だけ確実に受粉できるようになっているのです。この時期の雌しべは未発達で自家受粉しないようになっています。しかし、これは総苞が粘る理由にはなりません。まさか、脚の長いザトウムシが花の上に跨がり、脚は総苞にからみついて逃げようと色々もがくうちに多くの筒状花の花粉が出るようになっている? そんなまさか。
 キク科のほとんどが虫媒花ですが、昆虫との共生関係の仕組みは非常に奥が深く不思議なことばかりです。なぜアザミが刺だらけなのかも、実はよく分かっていません。
MORI MORI KIDS ■MORI MORI KIDS Nature Photograph GalleryI ■CAPINO CAPINO(C) in Nagano & Tokyo Japan since 08.04.2003

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