四阿山、根子岳 -その1 2003.8.5
 8月5日(火) 四阿山(吾妻山)と根子岳(禰固岳・猫嶽)に登りました。長野盆地からは、松代の東、奇妙山と保基谷岳の間に見える、長野市民にとっては馴染み深い山です。
 四阿山は古代から神の山として崇められた山で、頂上には日本武尊やイザナミノミコト等を祀った祠があります。
 また四阿は、四方に伸びた山裾の形がアズマヤに似ることからつけられた名前だということです。
 根子岳は古くは猫嶽、猫岳、弥固岳とも書かれ、明治の中ごろまでは頂上に猫の石像があったとか…。花の山として知られ、ウメバチソウやマルバダケブキが多い山です。
 この夏はどうやら冷夏の短い夏らしいですが、この週末は夏らしい日が続きました。そこで、絶好の登山日和かなと思ったら、台風10号の影響もあって南から湿った風が吹き込み、午後からは天気が不安定になりそうです。しかも四阿山周辺は、雷のメッカなのです。
 根子岳の何も隠れる物がない尾根で雷にあったら危険すぎます。午後2時には下山したいと考え、初めの予定より1時間ほど出発を繰り上げました。



 読みは正解でした。根子岳の尾根を下る途中で遠くで雷の音が鳴り始めました。そして、この日は下の上田などで落雷による火事などが起きました。夏山の行動は早めにが鉄則ですね。
 コースは、菅平牧場から中四阿を経て四阿山に登り、大すき間のコルから根子岳に登り、牧場に下るというものです。四阿山には、鳥居峠からや四阿高原から、また群馬県側からは、浦倉山経由で登るコースもあります。
 四阿山は根子岳と小根子岳、浦倉山、米子の滝を結ぶ、直径約3kmの円を火口とした火山だったそうです。大噴火が起きる前は富士山と肩を並べる高さの山だったと言われています。
 健脚向きには、米子の滝の駐車場に車を置いて、小根子岳-根子岳-四阿山-浦倉山-米子の滝と火口跡を一周するコースも面白そうです。雷雨の心配がない秋がいいでしょう。米子の滝は日本のギアナ高地とも言われる岸壁にかかる名瀑布で、秋の紅葉のころの美しさは一見の価値があります。

■今回のコース
菅平牧場駐車場--小四阿--中四阿--根子岳分岐--四阿山(2354m)--根子岳分岐- -大すき間鞍部--根子岳(2207m)--菅平牧場駐車場
コース距離:10.5km コース時間:6時間30分(撮影・休憩時間を含む) 標高差:約750m
地図は真田町のHPでご覧下さい。モノクロ拡大地図とpdfファイルのダウンロードが出来ます。菅平高原旅館組合ペンション部公式サイト根子岳・四阿山コースガイドも便利です。
●ファミリー登山でも登れる山ですが、準備と装備は万全に、無理せず、引き返す勇気を持ちましょう。


●6:10 菅平高原の牧場入り口です。本州一の大きさだと聞いています。ここで牧場入場料を払いますが、早朝で不在なので帰りに払います。大人200円、子供100円です。ここから駐車場までは1.5km程登ります。
 
●6:15 菅平牧場の管理事務所下に大きな駐車場が二つあります。すでに4台の車が止まっています。まずはコンビニで買った生姜焼き弁当で腹ごしらえ。ストレッチもします。気温20度。去年登る予定が悪天候で断念した山です。今回は大丈夫かな。

●6:30 出発です。ここをまっすぐ登っていくと根子岳です。朝霧で頂上は望めません。私たちは、そこの角を右に行きます。
 
●登山道は、牧場の作業道路をしばらく進みます。一般車は入れません。後ろにはトイレがあります。トイレットペーパーは無し。

●牧場の石垣に朝露に濡れて螢袋が咲いていました。がく片がふくらんでいて間に反り返った小片が無いのでヤマホタルブクロ(山螢袋)ですね。クリックで拡大。
 
●間違えようもない四阿山への登山口です。牛はワラビを食べないのでたくさん生えていました。芝ワラビなので細いけれど味はいいんですよ。

●しばらく牧場の柵に沿って登ります。牛のウンコ臭いねと次男。それがワラビのいい肥料になるんだよ
●(写真右)オオバギボウシ(大葉擬宝珠)。新芽や若葉は天ぷらに、花はサラダにすると美味しい。
 

●森の中に入ったらものすごい湿気です。グンバイヅル(軍配蔓・マルバクワガタ)でしょう。実の形が軍配に似ています。
 
●コンコンとわき出る泉。でも上が牧場だしね。手を洗うだけにしよう。冷たい。

●15分ぐらいで明神沢の橋を渡ります。少し登り返して花畑の平らな湿地帯を進み、もう一度小さな橋を渡ります。先を登ると広いT字路に出ますが、そこを右に進みます。間違えて左に行くと谷のどん詰まりまで行ってしまいます。
●この沢の水は強い酸性なので飲用不可です。北信濃の志賀・草津・菅平の渓流は、こういう強酸性のところが多いので注意してください。魚はおろか、石をひっくり返しても川虫一匹いないのですぐに分かります。

●明神沢の湿地に咲くウツボグサ(靫草)カゴソウ(夏枯草)。花の形が矢を入れる空穂(靫)に似ていることに由来します。枯れた花穂は利尿作用や消炎効果があるそうです。

●緩やかに谷から尾根へ回り込むようにして登山道が続きます。
 
●白樺と深い笹のなだらかな道を登ります。すごい湿気です。

●白樺の木の下にキノコが群生していました。フウセンタケの仲間だと思うのですが。先に入った登山者が採って捨ててありましたが、同定できないのなら、そのままにするか植え戻しましょう。
 
●イブキフウロ(伊吹風露)。写真をクリックで拡大写真がご覧いただけます。

埋もれそうな笹の道を歩きます。笹の露で、すでにズボンはずぶぬれですが、それよりも湿気と汗で身体はベタベタです。でも楽しい。
写真をクリックで拡大し、白樺水の小話が。
 
アカショウマ(赤升麻)。 アカショウマはユキノシタ科チダケサシ属の植物。脂肪吸収抑制効果と、体内に蓄積された脂肪の分解促進効果があり、注目され、商品化されています。

●ハクサンシャジン(白山沙参)。クリックで拡大。
 
●マルバダケブキ(丸葉岳蕗)。クリックで拡大します。

●アオバハゴロモ(青翅羽衣)。淡い緑ではねの縁がピンク色のかわいい虫ですが、炭そ病、うどんこ病を引き起こす害虫でもあります。敵が来ると葉や茎の反対側に横歩きで逃げるおちゃめなヤツ。
 
●やっと林が切れました。尾根を渡る風が気持ちいい。なんか虫はいないかと探しています。

●マツムシソウ(松虫草)。クリックで拡大します。諸説有る名前の由来も。
●ヤナギラン(柳蘭)。葉が柳、花が蘭に似ている。このピンクの発色はものすごい。艶やかです。

●クガイソウ(九蓋草、九階草)。何段にも輪生した葉を、従者が法会の導師にさしかける傘に見立ててこう名付けたそうです。クリックで拡大します。
 
●曇り空に映えるアキノキリンソウ。写真をクリックすると花の別のカットが開き花の説明がご覧になれます。似た花にクサレダマ(草連玉)がありますが葉が3〜4枚ずつ輪生するので分かります。アキノキリンソウは互生しています。

●小四阿(1917.2m)に着きました。500mlのペットボトルを1人3本ずつ持ってきました。どんどん無くなります。
 
●四阿山は雲の中です。手前に中四阿(2106m)が見えます。まだまだ遠いなあ。クリックでパノラマ写真がご覧いただけます。

●森の中のものすごい湿気で思ったより時間がかかりました。写真撮影にも手間取りました。パノラマ写真を撮る間しばし休憩です。
 
●ほんの数分で四阿山にかかっていた雲が取れました。あわててパノラマ写真の撮り直し。クリックで拡大します。

●イタドリ(虎杖)。クリックで拡大。
 
●岩に苔が描いた自然のアート。美しいのは、花だけではありませんね。

●クロマメノキ(黒豆の木)浅間葡萄。上信越高原国立公園では、ブルーベリーに似たこの実の盗採取が問題になっています。ここも採らないように看板が出ています。クリックで拡大します。
 
●やっとダケカンバの林を抜けました。マルバダケブキが咲いています。山は、また雲に覆われてしまいました。

●コキンレイカ(小金鈴花)別名はハクサンオミナエシ。クリックで拡大。

●登山道脇の草むら。クリックで拡大写真が。この中に何種類の植物と昆虫がいるでしょう。

●花畑の中にちょっとした広場が。ここで小休止。辺り一面は雲に覆われてしまいました。おじさんが1人雲の中から下ってきました。
 
●虫の目になって写真を撮ってみました。クリックで拡大します。

●マツムシソウ(松虫草)。クリックで拡大します。上のマツムシソウより青みが強く色が濃いですね。頭状花も開いています。クリックで拡大します。
●(写真右)トモエシオガマ(巴塩竈)。クリックで拡大。
 

●雲の中に向かい合うように見える岩。
 
●開けた尾根を登っていくとケルンがありました。

●小さな岩のコブをいくつか越えていくと中四阿です。
 
●あの一番高いところが中四阿山かな。

●よっこいしょと岩場を登ったら先にもっと高い岩場があった。あれもよじ登るのかなあ。大変じゃんと子供たち。
 
●7:50 中四阿通過。高いなあ、これ登るのかと見上げていたらなんのことはない、右に巻き道がありました。クリックで拡大します。
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