幻の小麦粉「イガチク」をご存じですか。

幻の小麦粉といわれる「伊賀筑後オレゴン」、通称イガチクが手に入りました。うどん通には、一度は口にしてみたいと言われるイガチクです。今回は手打ちうどんとキヌア入りのパンを作りました。美味しいですよ

illust&recipe:H.Mari photo:H.Mori
手打ちうどん(釜揚げ・ざるうどん)

●クリックで拡大し、伊賀筑後オレゴンの説明が。
●材料(4人分)
【うどん】

伊賀筑後オレゴン:600g
水:240cc
塩:18g

【だし汁】
水:800cc
いりこ節:20g
上粉(または鰹節):10g
干し椎茸:1個
だし昆布:10cm
味力酒(または味醂):50cc
しょう油:80cc
塩:少々

今回は、かなり上等な臭みのないいりこ節を使ったので、鰹節は控えめです。そのときあるものや、料理の仕方に応じて鰹節やさば節、焼きアゴ、小鯛の煮干しなどを使います。しょう油は友人の手作りしょう油、塩はカンホアの塩です。しょう油は、お好みで濃い口と薄口を使い分けてください。わが家では関東風も関西風も作ります。
【薬味】
ネギ(長ネギ・博多ネギなど)、すり胡麻、辛味ダイコン、海苔、山葵、ミョウガ、スダチ、七味唐辛子など

■だし汁
水にいりこ節・上、粉・干し椎茸・だし昆布を入れ、一晩、または半日おきます。
(いりこ節・上粉は市販のティーバックに入れると漉す必要が無く便利です。)
水出しすることで、アクのない柔らかく深いだしがとれます。
火にかけて、沸騰する手前で入れて置いたものを引き上げます。
味醂、しょう油、塩を入れて味を調え沸騰させます。
数時間ねかせて味を落ち着かせます。夏は冷蔵庫にしまってください。
出汁の取り方は、こちらのページをご覧ください。
うどん
1.小麦粉をボールに入れ、塩水を回し入れます。

●NOTE●
塩の分量は、コシが欲しいときはやや多めに、そうでないときは少な目にします。辛味ダイコンの絞り汁でいただく「おしぼりうどん」(更級の郷土料理)の時は、塩を入れません。水の分量は、季節や天候で微妙に変えます。梅雨時などは、かなり水の量を抑えます。私は粉100gに水40ccを基本としていますが、多加水麺にしたいときは、50ccぐらいにするといいでしょう。60ccにするとかなり柔らかくなり扱いが難しくなります。

2.水回しをします。手に水をつけず、小麦粉を水に混ぜるようにすると、小麦粉が手につきにくい。

●NOTE●
蕎麦のように急ぐ必要はありませんが、まんべんなく丁寧に水回しをするのは同じです。

3.まんべんなく小麦粉に水分が行き渡るとこんな感じになります。

●NOTE●
水回しをいいかげんにすると、生地にムラができて、均一な美味しいうどんになりません。

4.両手でこねて、まとめます。

●NOTE●
ボールについた粉も生地でこそげとってまとめます。

5. 厚手のビニール袋に入れ、足で踏んで平らにしていきます。平らになったら、横にまるめて、さらに縦にまるめて、また踏みます。この作業を10回繰り返します。

●NOTE●
伊賀筑後オレゴンは、コシが出にくいので踏む回数は普通の小麦粉よりも多めです。踏み方は、まんべんなくニジニジと踏みます。決してドンドンと強く踏んだりして粉を痛めてはいけません。折り畳むことで層になり、早く均一に茹であがるのです。
6.踏み終わったら、まるめてビニール袋に入れ、乾燥しないように口を折って、数時間ねかせます。

●NOTE●
時間と手間に余裕があるなら、2時間置きに畳んで踏んでを3回ずつ計三回繰り返すと理想的です。つやが出て、しっとりした肌になったらできあがりです。指で軽く押すと生地が戻るはずです。
ビニール袋にくっつくようでしたら、打ち粉をまいてください。
7. 麺をゆでるお湯を沸かします。
 もう一度、踏みのばして、6つに切り分けます。

●NOTE●
今回は製麺機にかけますが、麺棒で手打ちにするときは、切らずにのばします。今回うどん作りの実演は、小学4年の次男がやってくれました。保育園の時からやっているので、もうベテランです。

8. 厚さを調整しながら製麺機にかけます。
伸ばしたら二つに折りたたんで、もう一度製麺機にかけます。

●NOTE●
この製麺機は、信州の義母が使っていたものをいただきました。信州や群馬、埼玉のうどん好きの家庭では古くから使われてきた製麺機で、埼玉県戸田市の「小野機械製造所」の製品です。信州では、金物屋さんで売られています。

9. 製麺機で麺を切ります。この製麺機は、太細が選べますが、今回は太い方にしました。

●NOTE●
この製麺機は、鋳物で丈夫なので、かなり強い力で固い生地をのばしても大丈夫です。以前これがなかった時、イタリア製のパスタマシーンで固い生地をのばそうとしたら、機械がこわれてしまいました。
10. 麺ができあがりました。少しローズグレーがかった美味しそうな色をしています。甘い香りもしてきます。

●NOTE●
うどんのできあがりに、ゆでる湯も沸騰するようにしておくので、うどんに打ち粉はふりません。

11. 沸騰した湯に麺を入れ、菜箸で麺をよくほぐします。吹きこぼれそうになったら中火にします。
12. 蒸し上げるようにやさしくゆでると、美味しいうどんになります。

●NOTE●
伊賀筑後オレゴンは、ブレンドされた市販の小麦粉よりも茹で時間がかかります。今回は20分以上かかりました。

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●釜揚げうどん
熱々をいただく「釜揚げうどん」。うどんのゆで汁も入れて「引きずりうどん」でもOK。

●NOTE●
うどんそのものを味わうには、うどんにわずかのおろし生姜としょう油でいただくといいですね。博多ネギも少し入れて。
讃岐風に、生卵を入れて「釜玉」も美味しいですね。

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●ざるうどん
冷水でさらして「ざるうどん」のできあがりです。

●NOTE●
また、信州では辛味ダイコンの絞り汁に味噌を溶いて食べる「おしぼりうどん」が、なんといっても最高に美味。一度食べたら病みつきになる後引きの味です。
他に、煮込みうどん・鍋焼きうどん・肉うどん・うどんすき・天ぷらうどん・牡蠣のみぞれうどん・鴨うどん・くるみだれうどん・ごまだれうどん・味噌煮込みうどん・カレーうどん・キノコうどん・山菜うどん・焼きうどん・おだまき蒸し・夏は生姜焼きやミョウガ、揚げナスなどをのせて冷やしぶっかけうどんなど。そして、甲州では「ほうとう」、上州では「おきりこみ」、信州では「ぶちこみうどん(おぶちこみ・おぶっこ・ぶっこみ)」と呼ばれる野菜出汁で煮る郷土料理は有名です。義母のぶちこみは、塩鯨の皮付き脂で出汁をとり、カボチャや野菜をふんだんに入れたものです。ほかに「おとうじ」「おきりこみ」というものもあります。
うどんは消化吸収が早く、短時間でエネルギーに変わるので、受験生の夜食や試合前のスポーツマンにも最適です。離乳食や、風邪をひいたときなどにもいいですね。

●NOTE●
消化吸収が早いので、夕食がうどんの時は必ず「予約」といって2度目の夕食をする子供たちですが、この伊賀筑後オレゴンに限っては、予約の言葉がありませんでした。それだけしっかりした粉なんですね。なにもつけずに食べると、この粉の旨味甘みがよく分かります。

キヌアパン(コッドローバーガー・ソーセージバーガー)

●キヌアパンの材料(4人分)

伊賀筑後オレゴン:100g
オレゴン(柄木田製粉市販品):100g
砂糖:大さじ1と1/2
インスタントドライイースト:小さじ1と1/2
バター40g
卵黄:2個分
牛乳100cc
粗塩:小さじ 1/2
キヌア30g

1.ボールに、電子レンジで20秒ほど加熱したバター、粉、砂糖、イースト、を入れます。
牛乳を電子レンジで40秒ほど加熱し、卵黄を加えて140ccにしたものを、イーストに目がけて入れ、混ぜます。

●NOTE●
温めた牛乳に卵黄を混ぜて140ccにならなければ牛乳を足し、多すぎたら、取ってください。
2.よく混ぜ合わせ、まとまってきたら粗塩を加えます。

●NOTE●
生地が手にくっついてきても、焦らずよくこねていれば、しだいに手から離れていきます。

3.生地が手につかなくなるまでよくこねたら、高く振り上げ、ボウルの中にたたきつける作業を10分間繰り返します。

●NOTE●
何か腹が立った時にやると良いくらい(笑)。それぐらい勢いよく打ち付けてください。
生地がボウルから飛び出さないように、注意してください。もちろんテーブルの上でもかまいません。
イガチクはコシが出にくく、パンには適さないといわれています。そこで現在のオレゴンを半分混ぜました。そして、コシが出るように思い切り打ち付けて練ります。

4.生地がなめらかになったら、こね終わり。
フライパンで炒ったキヌアを加えます。

●NOTE●
キヌアはペルー、ボリビア、エクアドル、チリ北部の標高2500〜4000mのアンデス山系で栽培されている穀物です。
アワやキビに外見は似ていますが、同類の穀物の中でも特に栄養価が高く、21世紀の主食ともいわれています。
キノアともいわれます。

5. キヌアがまんべんなく混ざるように、よくこねます。

●NOTE●
キヌアの他に、ゴマ、レーズン、ハーブ、ナッツ、チーズ、フライドオニオン、ベーコン、コーン、ゆでマメなども合います。

6.平たくして8等分に切りわけます。

7. 三角の頭を折り込み、反対側を折り込み、残った両側を内側に折り込んで、丸く成形します。

8. 間を空けて、とじ目を下にして並べ、100度で30秒温めたオーブンに15分入れて、発酵させます。

●NOTE●
オーブンを温めた後は、いったんスイッチを切ってください。
そうしないと発酵しないまま、パンが焼けてしまいます。

9. 発酵が終わると、写真のようにパンがふくらみます。
10. 180度に上げたオーブンに入れて、10分ほど焼いてできあがり。

●NOTE●
焼き上がった感動に飛びつきたくなりますが、焼きたてはかなり熱い!気を付けてください。

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■コッドローバーガーとソーセージバーガー
●材料(4人分)
【コッドローバーガー】

コッドロー:1缶
スモークサーモン:50g
キュウリ:1本
ルッコラ:1株
トマト:1個
オーロラソース(マヨネーズ・トマトケチャップ)
【ソーセージバーガー】
ソーセージ:4本
ザワークラウト:50g
ルッコラ:1株
粒マスタード:適量

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できあがり。

●NOTE●
このボリューム二つ食べれば子供たちも、しばらくの間はおとなしくなります、と書いていたら、3つは食べられると言われました。長男は4つはいけそうです。実際4つ食べて、クリームシチューもたいらげました…。

●コッドローバーガー
コッドローだけでは、ちょっとぱさつくのでスモークサーモンを入れました。これが大正解。美味しいハンバーガーができました。

●NOTE●
コッドローの缶詰は、輸入食材店などで手に入ります。スモークサーモンは安い切り落としで充分です。
●ソーセージバーガー
粒マスタードとドイツの発酵食品・ザワークラウトがいいアクセント。ルッコラの風味もよくあいます。

●NOTE●
酸味が好きな人はさらにピクルスを入れるといいですね。こんなハンバーガーを持って高尾山や陣馬山にハイキングに行きたいですね。

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