冬の渓歩き

1月11日(日)

稚魚放流の下見



寝正月で鈍ってしまった体に渇を入れるため塔ノ岳へ登る予定でした。ところが釣り師が集まって地図を開くと行き先が渓になってしまうから困ったものです。一週後に稚魚放流があるので下見を兼ねた渓歩き。同行者はUさんKさん。

8:30出発。北風が強く寒い。

目的の沢は魚が薄いと評判の区間です。
林道から深いので放流が及ばないのでしょうか?

足元は霜で固くなり、さらに浮いているので下降は歩きにくかった。


水量は豊富で岩も大きい。落差も適度で頭上もひらけ抜群の渓相。
でも魚影は確認できなかった。こんな一級のポイントでも・・・。

水温が低いのでエゴに潜んでいる魚もいるのでしょうが、まったく魚が走りません。


一昨年は雪が多くて放流できなかった沢なんです。これだけの沢なのにここまで魚が少ないのは、再生産が追いつかないのでしょうか?
植林が進んで落葉樹の少ない河畔林なので、川虫が育ちにくい沢でもあります。エサが少ないので生存競争も厳しいのかもしれません。

流れ込む枝沢の様子も観察しました。

流れは細いため釣り場としては?ですが、種沢になりそうです。

入り口の滝は氷結してる箇所もあるため右岸を高巻きました。


滑落!?

ここで立ち枯れした木に両手でしがみついてしまった私・・・。
パキッと乾いた音がした瞬間、体が宙に浮きました。
次の瞬間背中から落ち、頭を下に滑落していきました。ヤバイ!・・・最悪な落ち方。
しかし、ツルに引っかかって減速したので、身をひねってうつぶせになり、両腕を下に突っ張ってブレーキをかけます。
するとなんとか途中で停止。でも逆立ちのような体勢で自力ではまったく動けません。
いやぁ、慌てました。もう絶叫です。「は、早く助けてくれ〜」・・・(汗)


幸い怪我はありませんでしたが、これまで経験した中で最も危険な落ち方でした。新年早々肝を冷やすと同時に、初心に返って慎重に山を愉しむことを肝に銘じました。

他の沢へ移動。
仕事道を辿って沢の上流部の観察。

中流部は深い釜をもった落ち込みが連続する好渓ですが、ここも年々魚影が薄くなってるような気がします。
さらに上流へ降りたってみると、ボサがキツい渓相・・・ここは釣りにくそうなので魚が残るかもしれません。


さらに上流へ進むとナメが続きます。
凍っているところもあるので慎重に足を運びました。

落ち込みに横たわる倒木にはツララが付いてます。
放流では荷も多いので足元には注意が必要ですね。


やがて堰堤が・・・よくもまあこんな上流に造ったものだ。
これを乗越すと完全に伏流して水が消えてます。
魚が棲息できるのはナメの下までのようですね。

地図を確認すると上には林道が走っているので、さらにツメあげます。


勾配のキツい斜面をひーひー言いながら登っていくと林道へ飛び出しました。
雪が付いていたのでザクザク踏みしめながら帰路へ。

この林道は見晴らしが良く表尾根の山並みを眺めながら歩きました。


冬の渓歩き・・・葉が落ちて陽が差し込み、岩を薄く覆う氷が光る様は幻想的で美しい。峰を渡る風は冷たいが空気が澄んで遠望もきき、他の季節では得られないパノラマが広がっている。解禁まで2カ月、冷たい清流に磨かれて山女魚たちも逞しく育っていくことだろう。

稚魚放流・・・この増殖手段を必要としている渓を選ぶのは難しいことです。釣り人のニーズ、漁協の要望、渓のキャパシティおよび現況・・・様々な見地から話しあって実行したいと思っています。




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